毎日の開いた窓、セオドア・オースティン―スパークスのメッセージからの抜粋集
初出:Austin-Sparks.Net 2010 原題:"Daily Open Windows".
セオドア・オースティン-スパークス(一八八八~一九七一)は、キリストの知恵、キリストのいのち、そして、キリストの啓示に満ちた、宝の山のようなメッセージを残しました。
この本は、その多くのメッセージから、毎日、少しずつ読んでいただくための短い文章を抜き出して集めたものです。著者自身のことばを借りると、『おそらく、これは天国に向けて開かれた窓のようなものです。正しい窓を開けば、実に多くを見ることができます。実にすばらしいものが見えるし、遠くにあるものまで見通すことができます。とは言え、私が望める最善のことは、この本が窓を開けたこと、そして、その窓を通して外を見たあなたがただひとつの真理を理解することです――すなわち、イエス・キリストは他のあらゆる者に勝っており、私たちが到達した神の摂理は何よりも優れたものであり、そして、私たちが自由に使える得物は、これまで持っていたどんなものよりはるかに優れています!』
今日のメッセージを読む
 
私たちは、オクラホマ州タルサ(エマニュエル教会)の友人たちが、十年前に初めて、T・オースティン・スパークスの著書を送ってくれたことを、いつも神に感謝しています。本書を出版でき、あなたのお手元に届けられたのも、この友人たちの愛、忠実、寛容、そして、奉仕のおかげなのです。
Austin-Sparks.Netのサイト上で長きに渡って、本と記事を発行してきましたが、そのあいだ、選び抜かれた文章を集めて、一冊の本にまとめてみたいという思いを、私たちは語ってきました。スパークスさんの義理の息子、アンガス・キネアが出版したウォッチマン・ニーの『荒野の食卓(A Table in the Wilderness)』のような本です。抜粋した短い文章を毎日、読むようなものにすれば、読み手にも飲み込みやすいだけでなく、それまで読んでいなかった元のメッセージや本を読み通してみたいと言う気持ちになってくれるかもしれないと、私たちは感じたのです。このプロジェクトは、二〇一〇年の一月に始まり、毎日のメッセージを、メーリング・リスト、Daily Open Windowsというかたちで発信し始めました。これは、Austin-Sparks.Net から、今も毎日、メールで送られています。
ご存知の方も多いと思いますが、スパークスさんはスコットランド出身です。そのため、ご自身の著作では英国式の綴り方をしていましたが、口頭で語られたメッセージを書き起こしたものは、米国式の綴り方で発刊されてきました。これを反映して、本ウェブサイトでも英国式と米国式の綴り方が混在していますが、一貫性を守るために、この本に引用される際は、すべて米国式の綴りと句読点に統一しています。
毎日一遍のメッセージは、抜粋という性質上、原文から簡略化したうえ、『今夜、この場で・・・・』というような、必要のない言葉を削っています。また、一日分のメッセージの中には、ひとつの原文から、数箇所を抜き出したものもあります。この場合は、三連点記号(…)で、原文から飛ばした箇所を示し、引用元になった文書全体へのリンクを必ず記載するようにしています。中を読めばお気づきになると思いますが、一日のメッセージの冒頭に載せられる聖書からの引用も、いくつかの訳(英語)が使われています。この引用聖句の中には、メッセージの原文中で、ふれられているものもありますが、多くは編集者が選んだものであり、それは聖霊の導きによるものであったと私たちは信じています。
この『開いた窓』から見るとき、外を見てキリストを見出すだけではなく、あなたが主の声を聴いて、心の扉を開き、主が『日々、あなたとともに食事をする』(黙示録3:20)ことを、私たちは祈っています。私たちの願いは、他の多くの日毎のメッセージ集が目指しているように、このメッセージがあなたに『ひらめきを与える』だけではなく、あなたの心をかき立てること、視野を広げ、あなたの目を開き、神の真実を啓示し、主のいのちと光をもたらし、そして、あなたが誤った考えを取り払う助けとなることです。暗闇に目が慣れているところに、初めて光が差し込むと、必ずしも喜ばれるとは限りません。しかし、見るためには主の光が絶対に必要です。そして、私たちはこのメッセージ集を通じて、あなたの目が開かれ(エペソ1:18)、また、私たちがともに、『イエス・キリストが他のすべてに勝って優れているという事実を知る』ことができるように祈っています。
Austin-Sparks.Net
ウェリントン、ニュー・ジーランド
二〇一二年一月